商店街活性化
商店街事例紹介商店街事例紹介

「いつもの街並みが縁日に!」~非日常の演出で魅力あふれる商店街に~

https://youtu.be/6B3SNdq7RmE

長沼町

長沼町商店街事例紹介

【長沼町の概要】
 長沼町は、北海道の中央、石狩平野の南東部に位置し、札幌市から32㎞の位置にあり、南西には空の玄関口千歳市をはじめ、恵庭市、北広島市と隣接している。人口は基幹産業である農業の水稲栽培が盛んだった昭和35年の18,763人をピークに農業の衰退と交通インフラ整備が進んだことによりに、札幌市への消費と人口の流出が進み、現在は10,041人とピーク時の半分ほどまで減少している。一方で豊かな自然と田園風景を活かした農産物加工品販売、ジンギスカン、ファームレストランなどの事業が拡大し平成16年に「長沼町グリーン・ツーリズム特区」の承認を受け、農業体験事業の推進を行っている。
 産業別人口動向はS45年一次産業が65%であったが、バブル崩壊後は37%と大きく減少しH27年には31%となっている。農業者の大半は水稲栽培であったため、米の生産調整も影響していると考えられる。第3次産業はS45年27%であったがH7年には46%、H27年には54%と一次産業と逆転した。

【夕やけ市の取組】
 商店街の衰退が進んだことにより、商工会は商業部会を中心に商店街の活性化を図るため、道内外で開催されているナイトバザールなどの視察を実施し、平成8年7月に長沼町本通り商店街600メートルを会場に1回目の「夕やけ市」を開催し、令和元年で24年目120回を数えた。令和2年~令和4年の3年間は新型コロナ感染防止のため休止し、令和5年から再開した。令和6年についてはスタッフ不足と高齢化から年5回(5・6・7・8・9月)開催を3回(6・7・9月)に減少して実施している。参加店は当初の45件から現在65件と年々増加している。

【実施の効果と今後の課題】
 非日常の演出により、回を重ねるごとに、出展と来場者が増加し、「人口1万人のまちに3万人集まるまち」として注目を集めている。「夕やけ市」を商業振興のみにとどめず、特産品PRの場やチャレンジショップとして位置づけ、創業へと結び付けるなど、幅広い経営支援にもつなげている。近隣都市への流出からイベント開催には3万人が集まるまちへと変革を遂げましたが、「夕やけ市」を運営する人たちの高齢化が進み、存続についての課題を残している。今後はイベント運営側の協力体制を広げ、人員の若返りを図ることで事業の存続を図っていく。